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「Bergfabel」デザイナー、クラウス・プランク氏へのインタビュー。

Bergfabelの服作りに大切なこと

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-故郷であり、ルーツであるチロル地方は、あなたにとってどんなところですか?

私たちが暮らしていたチロルの山々には、強い個性とエネルギーがあります。昔はそこでの生活はとても過酷でした。冬はとても寒く、夏はとても暑い。平らな場所などないため、山岳での農作業はで大変でしたが、チロルの人たちは一生懸命に働いていました。

そして、周りに広がる美しい自然は、人々の文化や生活様式に根ざし強く影響を与え、古き良き伝統を守り続けている。 自分たちの原点を守り、過去と伝統を継承することはとても大切であり、このことをコレクションを通じて皆さんに提案していきたいと思っています。

-服作りにおいて大切にしていることは?

そんな素敵な物語や文化、伝統が、インスピレーションソースになっていることは幸せです。 そういった背景がクリエイションの可能性を広げてくれていて、私はよく農民のことや、彼らの装いついて語っていますが、農民は作業着を纏い...しかし日曜日にはエレガントに装うというように、いろんな可能性があります。私の家系は代々農家だったので、私もまたその一員です。Bergfabelの服作りの価値は、過去との融合と伝統への敬意を払うことなのです。

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-あなたが特に好きなファッションアイテム

15歳の頃から好きなのは、良い作りの丈夫な革靴で、靴を作ることは今でも私にとって大きな夢です。また、白シャツも大好きで、たとえすべての色のシャツを持っていたとしても、きっといつも白シャツを着ます。上品で心地いいから。特にコレクションに使用している特別なペーパーコットンの素材は、着込むうちにどんどん美しくなっていくので気に入ってます。あとは、パンツやジャケットなどの定番アイテムもかなりいいと思います。

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-普段、興味のあること、趣味はありますかそれは服作りにどんな影響を与えていますか?

本や音楽は大好きです。クラシックやバロック音楽への愛は無限大です。仕事中はいつも音楽を聴いていますが、何年もの間ずっとヨハン・セバスチャン・バッハだけを聴いてきました。今はいろんなクラシック音楽を聞きますが、ここ最近は、特にグスタフ・マーラーを敬愛しています。山の文化にも通じるような、チロルの物語に合致する多くの要素があるように感じます。私がこれまで聴いてきた音楽は、シーズン毎のコレクションや、コレクションのアイデア自体に強く影響を与えています。

音楽と優れた文学の他には、私の愛する家族、妻、2人の娘...それから、朝早く起きて、マウンテンバイクやレースバイクを乗り回す時間です。

-普遍的なデザインと美しさとは

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クラシック音楽もそうですが、アート、家具、洋服...良いものは時代を超えて愛され、普遍的だと感じます。

そうですね、時代を超えたプロダクトとそこには普遍的な美しさがあります。ただ美しいだけでなく論理的な意味もあれば、さらに完璧な融合です。いろんなアートや時代を超えた美しさの表現は魅力的だし、それと同時に人々が笑えるぐらいの、あまり真剣になりすぎない、程よいバランスが好きです。

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--FreshService headquatersは、用の美・普遍性をテーマにしています。あなたにとって生活の中における洋服とはどんな存在ですか?

美しく、時代を超越したものがとても好きですが、同時に快適でなければならないし、ただ良いだけでは不十分です。 私は普段はBergfabelの服を着ていますが、スポーツをするときだけは機能的な服を着ています。

--トレンドに左右されない一貫した服作りをされているように思いますが、毎シーズン発表する新作コレクションで表現していることは?

新しいコレクションを作るとき、自分たちのその時その瞬間の人生について考え、自然や私たちが暮らす土地への思いを反映するのです。 そうすると、常に新しいインプットがあり、何かを新しくしたいという願望が生まれてきます。

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--FreshService headquatersではヴィンージの家具も扱っています。あなたが好きな家具やデザイナーは?

モダンなものやヴィンテージが好きです。きっと表面的な現代のデザインよりもヴィンテージだったり古いデザインかもしれません。 ここ最近は、Hans J Wegner(ハンス・J・ウェグナー)、Arne Jacobsen(アルネ・ヤコブセン)、Poul Kjearholm(ポール・ケアホルム)のようなデンマークのデザイナーや建築家をフォローしています。 新しい隣人がデンマーク人で、デンマークデザイナーの家具をたくさん持っているので、その影響かもしれませんが、いい素材とミニマルなデザイン、優れた機能、これらの素晴らしい調和がいいですね。好きなデザイナーは特にいませんが...ただ良いものというだけでなく、異なるもの同士がミックスされているものが好きです。

アイテムの特徴と魅力

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- コレクションの中には「farmer〜」という名のものがありますが、インスパアされた特定の人物イメージはありますか?

farmerという名は、母国の農民から着想を得ています。 両親も家族全員、山岳部の農家の出で、とても個人的な話ですが、家族が中心にいます。

-farmer shirtsはエレガントにもカジュアルにも使えそうです。デザイン、パターンなどこだわった点は?

これはまた通常は毎日の作業にはワークシャツを着用し、日曜日になるとドレッシーなシャツを着る農民の話でもあります。つまり、すべての農民が教会に行き、他の人々と会ったり、大事な日によりエレガントに装うことができるシーンを思い浮かべて作りました。

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--シャツに用いられているペーパーコットンは、洗いざらしのようなテクスチャーが特徴的ですね。

ペーパーコットンはお気に入りの生地の一つです。とても着やすく、美しい、洗濯して着るとまた味があっていいのです。 あまり言葉で説明したくありませんが...着ると、美しい音がするのを感じてほしい。 ペーパーコットンを使ったら普通のコットンを使うのは難しいです。春夏コレクションでは、上品なストライプを使っていますが、変化するのが美しいんです。 クラシックからモダンなものまでをミックスすることは、常に興味深いですね。

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-「walking jacket」の特徴やこだわりは?

walking jacketは、最新のジャケットの1つです。今までは裏地がついた丈夫でかっちりしたジャケットを作っていましたが、ウォーキングジャケットは軽くて堅苦しくありません。 カジュアルにもエレガントにも装うことができ、また自然の中や街の中を歩くにも快適で楽ちんです。

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-「moon coat」の名の由来は? ゆったりしたサイズ感ですが、デザインパターンなどこだわった点は?

moon coatは、長きにわたるコート作りのプロセスを経て完成した最終形です。ブランドを立ち上げた当初はもっとフィットするコートを作っていましたが、長年フィットするアイテムを作ったからこそ、よりリラックスしたゆとりのあるものを作る必要性を感じています。moon coatという名は面白い方法で名付けたんですが、 このラウンドコートを着て、月を見たり夢を見たりできるんです。

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-パンツについてはどうですか?

パンツはフィット感やシルエットについて、これまで長い間、研究されてきました。幅が広すぎたり、フィットしすぎたりしてはいけません。 そして、ストンと落ちなければなりません。 チロルパンツと私の作るfarmer pantsは、これまでの作業と修正と改良の結果なんです。

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-全製品にラベンダーのポプリが付いていますが、この香りにまつわるエピソードを教えてください。

まず、ラベンダーのポプリは服を保護してくれるのでワードローブに適しています。それからちょっとした贈り物として、手に取ったお客さまが、このさりげないアイテムを見つけて笑顔になってくれたら嬉しく思います。私のコレクションの哲学は、五感を組み合わせることなんです。ラベンダーの香りを感じ、美しい生地に触れ、目にいいものを見て、素敵な音楽を聴くというように。

--最後に、日本のファンへのメッセージをお願いします。

日本にはたくさんの良いお客さまがいてとても幸せです。 美に対する深い理解があり、光栄に思います。私も妻も日本が大好きで、 妻のバーバラは、以前、日本に住んでいたので日本語を話しますし、私たちは共に日本の文化に興味があります。

私たちの服を愛するすべての人々へ:私の一部ともいえる、私の服に日本に住む機会を与えてくれてありがとう。

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Bergfabel(バーグファベル)

2010年、デザイナー、Klaus Plank(クラウス・プランク)がスタート。ブランド名はドイツ語で「山」を意味する「Berg」と「物語」を意味する「fabel」を繋げた造語。クラウスの故郷・チロル地方に根差した文化やスタイルを自身のフィルターを通じて現代に紡いでいきたいという想いから、19世紀頃の農民服や音楽隊が着用していた衣服から着想するなど伝統的なスタイルやクラフトワークを用いたコレクションを作り出す。

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